高齢化と健康寿命の問題

高齢化と健康寿命の問題

2018 年(平成30 年)で、65 才以上の高齢者が総人口に占める割合(高齢化率)は、28.1%で約3.7 人に1人となっており、今後も高齢化率は上昇を続け、2036 年(令和18 年)に33.3%で3 人に1 人となると推定されています。2025 年問題で、団塊の世代の方すべてが後期高齢者(75 才以上)に移行することで、社会保障費が増大し財政破たんをきたすのではないかとも危惧されています。

健康寿命と平均寿命

日本人の平均寿命と健康寿命

「健康寿命」とは健康上のトラブルによって、日常生活が制限されず暮らせる期間を表し、「平均寿命」は人が死亡する年齢の平均値を表します。現在、女性の平均寿命が87.1歳であることに対し、日常生活に支障なく活動できる健康寿命は74.8歳。この差12.3年間は、なんらかの支援・介護が必要ということです。

厚生労働省 「第11回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料(平成30年)」より

厚生労働省 「第11回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料(平成30年)」より

要介護、要支援者は年々増加傾向

65歳以上の要介護度別認定者数の推移

(要介護又は要支援者は平成28年度で618万人となっており、平成19年度から180万人増加をしています。「要支援」と「要介護」を合わせた7段階で、介護の必要度合いが分類されます。要支援は「要支援1~2」まであり、将来的に介護が必要になりそうな状態をさし、要介護は「要介護1~5」まであり、現在介護の必要があり介護の度合いにより分類されます。

厚生労働省「令和元年版高齢社会白書資料」より

厚生労働省「令和元年版高齢社会白書資料」より

要介護、要支援の原因とは

要介護度別にみた介護が必要となった主な原因(上位3位)

支援が必要になる原因として、「骨折・転倒」、「関節疾患」などの「骨と関節の疾患」が大きな割合を占めています。支援や介護は、受ける本人だけでなく家族や周りの人にとっても問題になります。大切な家族や友人のためにも骨と関節の健康は維持していきたいですね。

厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査の概況」より

厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査の概況」より