Effects of Long-Term Administration of Royal Jelly on Pituitary Weight and Gene Expression in Middle-Aged Female Rats
ローヤルゼリー長期投与が中年齢雌ラットの下垂体重量及び遺伝子発現に及ぼす影響
目的
摂取したローヤルゼリー(RJ)が中年雌ラットの下垂体に及ぼす影響を調べるために、長期RJ投与試験を実施しました。
方法
雌Sprague-Dawleyラットに5%ローヤルゼリー(RJ)含有食または通常食(Control)を7ヵ月間摂取させた約9ヵ月齢のラットについて、RJ群(n=18)およびControl群(n=16)の体重および解剖後の各臓器重量(肝臓、脾臓、子宮、卵巣、下垂体)を測定しました。
また、個々のラットの各ホルモン※の発現レベルを、GAPDHを内部標準に使用した定量的RT-PCRによる測定に供しました。
※PRL:プロラクチン、GH:成長ホルモン、POMC:プロオピオメラノコルチン、TSHβ:甲状腺刺激ホルモン、LHβ:黄体形成ホルモン、FSHβ:卵胞刺激ホルモン
結果
5%ローヤルゼリー食を7ヶ月間与えた中年齢雌ラットの試験前後の体重、肝臓、脾臓、子宮、卵巣の重量および試験前後の発情周期数には2群間で有意差は認められなかったが、脳下垂体の重量は有意な差が認められ、対照ラットでは年齢に関連した下垂体重量の増加が認められるのに対し、RJ投与群では増加の抑制が認められました。
遺伝子発現の検索から、下垂体ホルモン遺伝子の発現を調べたところ、RJ投与群では、PRL、GH、POMC、LHβ、FSHβには有意な差は認められなかったが、TSHβはP <0.01で有意な増加が認められ、RJは下垂体におけるTSHβmRNAをアップレギュレートする傾向を示しました。
考察
RJの作用機序と中枢神経系の神経伝達への影響を検討した結果、RJは年齢に関連した下垂体機能の低下を代償すると考えられました。
※本内容は論文要旨からゼリア新薬工業株式会社が作成いたしました。