The effect of oral royal jelly administration on skin barrier function: a double-blind randomized placebo-controlled trial
皮膚バリア機能におけるローヤルゼリーの経口投与の効果:二重盲検ランダム化プラセボ対照試験

目的

皮膚の炎症と皮膚バリア機能障害は、アトピー性皮膚炎(AD)の主な原因です。 以前の研究では、ローヤルゼリー(RJ)の経口投与はマウスのADの発症を抑制しましたが、ヒトにおいては試験されていません。そこで炎症がない場合のヒトの皮膚バリア機能に対するRJの効果を分析するために、健常人女性を対象に無作為化プラセボ対照二重盲検試験を実施しました。

方法

25〜56歳(平均:34.3歳)の20人の健康なボランティア女性はRJ群(n = 10)とプラセボ群(n = 10)にランダムに割り当て、RJ群は1g/日のRJを、プラセボ群は対照錠剤を3か月間服用しました。 ヒトの皮膚バリア機能を評価するための非侵襲的測定として、角質層(SC)コンダクタンスと経表皮水分喪失(TEWL)をベースラインおよび28、56、84日目に測定しました。 ※SCの電気的特性は、その水和状態を評価するために使用しました。 ※TEWLの増加は、乾燥肌で一般的に観察されるように、SCのバリア機能の低下を示唆しています。 ※皮膚保湿剤もTEWLおよび皮膚コンダクタンスに影響を与えますが、皮膚保湿剤の使用は禁止されていません。

結果

どの時点でも、RJと対照群の間にTEWLに有意差は見られませんでしたが、SCコンダクタンスは、ベースライン、28日目、および56日目までは類似していましたが、84日目で対照群と比較してRJ群で有意に増加しました。

考察

私たちの調査結果は、RJの経口投与がTEWLに影響を与えることなくSCの水分補給を増加させる可能性があることを示唆しています。いくつかの報告は、げっ歯類では、性ホルモンが皮膚バリア機能に影響を与えることを示唆しています。全身エストロゲン療法は、皮膚の保水能力とバリア機能を改善すると報告されています。 RJにはエストロゲン作用があり、RJおよびRJ構成成分はエストロゲン受容体を活性化します。 RJのエストロゲン作用は皮膚コンダクタンスの改善に影響を与える可能性があります。結論として、RJはSCの水分量の維持に寄与する可能性があります。

※本内容は論文要旨からゼリア新薬工業株式会社が作成いたしました。

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